複数のデザイン案件を一人で管理するには|独立初期に表で納期を追っていた話

複数のデザイン案件を一人で管理するには|独立初期に表で納期を追っていた話のアイキャッチ。えむえむのアイコンキャラクターと白黒の見出し。 仕事・実践

デザインの仕事を増やしたら、制作だけをしていればよいわけではありませんでした。案件ごとにお客さんがいて、それぞれ連絡があり、それぞれ締め切りがあります。

独立したばかりの私は、案件を表に並べて、いつまでにどこまで進めるかを追っていました。この記事では、その体験をもとに、一人で複数案件を管理する時に何を見えるようにしたいかを整理します。

件数が増えると、制作以外の切り替えも増えた

当時は、時間単位の仕事に加えて、単発のデザイン制作を受けていました。仕事を取るために営業し、受けたものを制作して、また次を探す。その繰り返しでした。

一件ごとの制作が小さくても、お客さんとの連絡は別々です。どれを進めていて、どれを確認してもらっていて、どれをいつまでに仕上げるのか。一人で全部を把握する必要がありました。

私は表に案件を並べ、期限や、ここまでやっておかなければならない進捗を見ながら進めていました。元動画ではExcelかスプレッドシートかをはっきり特定していないため、この記事でも使った製品名は決めつけません。

表を作っても、仕事の総量は減らなかった

表にすると予定を追う助けにはなりました。でも、並べた仕事がなくなるわけではありません。早朝から夜中まで作業を続け、考える余裕が少なくなっていた時期もあります。

管理できていることと、無理なく処理できることは違いました。案件が見えるようになっても、全部を受け続けられるとは限らなかったのです。

その後、私は単発の仕事を減らし、仕事の組み合わせそのものを変えていきました。管理表を細かくするだけで解決した話ではありません。

今から作るなら、次の行動が分かる列を入れる

以下は、当時の表を再現したものではなく、経験を踏まえて新しく考えた項目です。

一つの案件について、案件名、依頼主、納期、今の段階、次に行う作業、相手に確認している内容、次の確認日を一行にまとめます。例えば「バナー制作/確認待ち/画像の差し替え可否を確認/返事が来たら修正」のように、次の動きが分かる状態にします。

納期だけを書くと、今日何をすればよいかは別に考えなければなりません。次の作業まで書いておけば、再び案件を開いた時に、前回どこで止まったかを思い出す負担を減らせます。

納期が近いものと、相手待ちのものを分ける

相手の確認が必要な案件と、自分だけで進められる案件では、次の行動が違います。どちらも一緒に「未完了」とすると、どこで止まっているかが分かりにくくなります。

表では、制作中、相手の確認待ち、修正中、納品済みなど、段階を言葉にしておきます。相手待ちなら、何を確認しているのかも残す。自分の作業なら、次に作る範囲を残す。必要な連絡と制作の切り替えを見つけやすくするためです。

ここで紹介する項目は、どれも必須のシステムではありません。案件を開くたびに同じことを思い出しているなら、その情報だけ追加するところからで十分です。

管理表は、次に開いた自分への引き継ぎにする

案件を一度閉じて別の仕事をすると、戻ったときに前の経緯を思い出すところから始まります。私が表で期限と進捗を追っていた経験から考えると、管理表は納期の一覧だけでなく、自分への短い引き継ぎにも使えます。

新しく記録するなら、「修正中」だけで終わらず、「見出しの文言を差し替え、画像の確認が取れたら次案を送る」のように書きます。作業を一つ再開できる程度に具体的であれば、長い日報にする必要はありません。

以下は架空の案件を使った記入例です。当時の私の依頼主や作業実績ではありません。

  1. 案件:トップページの見た目制作。
  2. 現在:初案を送付し、写真の使用可否を確認中。
  3. 次の行動:返事が来たら写真を差し替えて再確認を依頼する。
  4. 自分で進められる部分:見出しと余白の調整。
  5. 待っている部分:写真の決定。

一つの案件でも、全部が止まっているとは限りません。相手待ちの部分と手を動かせる部分を分ければ、返事が来るまで何もできないのかを確かめられます。反対に、未確定の内容を勝手に決めて進めないためにも、待っている理由を残します。

最終納期の前に、確認が必要な日を置く

最終的に渡す日だけが見えていても、相手に確認してもらうタイミングが重なると、やり取りが集中します。今から表を整えるなら、最終納期とは別に、次に見てもらいたい日と、そこで何を確認するかを書きます。

これは一律に何日前を空けるというルールではありません。制作物の範囲や、相手が返事をできる状況によって変わります。自分だけで決めた日程を当然の予定にせず、相手と合っているかを確認するための欄です。

予定を見直すときには、返事が来た案件、新しく修正が出た案件、予定がまだ決まっていない案件を更新します。表の項目を増やすことより、次にすることが古くなっていないかを見ます。

私の場合、表があっても仕事の総量は多いままでした。管理表は、全部を受けられる証明にはなりません。予定が重なっている事実を見て、受け方も考える。その判断に使える形を目指したいです。

新しい依頼を受ける前に、今ある仕事を見る

私が当時苦しかったのは、整理の方法を知らなかっただけではなく、仕事を減らす判断が難しかったことでした。依頼を断ったら次が来ないかもしれないという怖さがありました。

だから今なら、表を受注後の管理だけに使わず、新しい仕事の相談が来た時にも見ます。同じ期間に何が重なっているか、すでに必要な連絡がどれだけあるか。受ける前の確認材料にしたいです。

断ることの難しさは、依頼を減らした時の振り返りで紹介しています。一人で案件を並べていた時の気持ちは対応するnote(noteで近日公開)へ。経緯はYouTubeの元動画で聞けます。

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