毎日投稿しているのに、再生数が変わらない。私が最初に始めたAI音楽チャンネルでも、そんな時期がありました。50回、10回、数回。投稿方法を間違えたのかと疑ったほどです。
その後に大きく伸びた動画はありました。でも、毎日投稿そのものが成功の理由だったとは言えません。振り返って役に立つのは、途中で何を変え、どこに手応えがあったかです。今回は、当時の経験を「次の1本をどう見直すか」という順番で整理します。
投稿本数と、試したことを分ける
当時は作ったら出す、また作ったら出すという状態でした。1日に複数本出す日もありました。制作に慣れるには役立ちましたが、本数だけ数えていても、どの工夫が届いたのかは分かりません。
振り返るなら、動画ごとに「誰に向けたか」「どんな場面で使ってほしかったか」「前の動画から何を変えたか」を1行ずつ書き出すと整理しやすくなります。これは、今から同じ試行錯誤をする人に勧めたい記録の方法です。
例えば「夜に落ち着いて聞くBGM」という企画と、「気分を上げる和風音楽」という企画では、届けたい気分が違います。同じ音楽動画という括りだけで比べると、この違いを見落とします。
サムネを見た人の期待と、動画の中身を合わせる
最初は、和風のイラストにLo-Fiの音楽を合わせていました。海外に向けて日本らしい雰囲気を出したかったからです。ただ、目を引く見た目と、音楽の雰囲気を十分に考え合わせていませんでした。
その後は、音楽に合わせて都会の夜や夕暮れのイラストにしたり、逆に和風のイラストに合わせて音楽を和風にしたりしました。変更したらすぐに伸びたわけではありません。それでも、何を聞ける動画なのかが入口で伝わることの大切さは、この時期に学びました。
見直すポイントは「きれいなサムネか」だけではありません。クリックした人が、最初に見聞きする内容に納得できるか。タイトル、サムネ、実際の内容を並べて確認したいところです。
長くすれば良い、という仮説も外れた
作業用BGMなら長い方が良いのでは、と動画の長さも変えました。当時は3時間、5時間、7時間の動画まで試しています。ただ、それだけで大きな変化はありませんでした。
この経験から、長さを先に増やすより、何のために見てもらう動画かを先に考えたいと思います。長時間聞けることが価値になる企画もあれば、短く答えが分かる方が親切な企画もあります。長さは目的に合わせて決めるものです。
小さな反応を、次の企画の手掛かりにする
試していく中で、楽器を弾く人物のイラストと、それに合う音楽を組み合わせた動画に手応えがありました。大きなバズの前に、反応が良い組み合わせを探す段階があったのです。
良かった動画を見直すときは、丸ごと正解にするのではなく、場面、気分、音楽、見た目のどこが伝わったのかを考えます。そして、別の作品として作る次の企画に、その仮説を持ち込みます。
当時は一度にいろいろ変えていたので、原因を切り分けられない部分もありました。これから記録するなら、変えた点を残しておくと、結果が良くても悪くても次に使えます。
初日の再生数だけで結論を出さない
後に大きく伸びた動画も、投稿直後はいつもと変わらない感触でした。数日後から急に伸び始めて、そこで初めて驚いたことを覚えています。
これは「数日待てば必ず伸びる」という話ではありません。少なくとも私の経験では、初日の印象と、その後の結果は一致しませんでした。初動の数字だけで企画全体を否定せず、時間を置いた変化も記録しておく方が判断材料を残せます。
毎日投稿を続けるかは、改善する時間も含めて決める
「投稿を休んだら、もっと見てもらえなくなるのでは?」。伸びない時期ほど、本数を減らすのも怖くなります。ただ、毎日出すことを守るために、前の動画を見直す時間がなくなっていたら、一度やり方を考えたいところです。
YouTubeの公式パフォーマンスFAQでは、毎日や週1回以上の投稿が必須とはされていません。投稿間隔と公開後の視聴回数の伸びには相関がなかったと説明されています。頻度を落とせば伸びるという意味でもなく、投稿本数だけを成功条件にしなくてよい、という情報です。
私の場合、長さも見た目も音楽も試していました。だから今から振り返るなら、「今日は何本作ったか」に加えて、「次に試すことを決められたか」も確認したいです。制作が進んでいても、同じ迷いのまま次を作っていると、作業だけが増えてしまいます。
次の投稿前に必要な見直しができるペースは、人によって違います。制作時間だけで予定を埋めず、聞き直す、サムネを小さく表示して見る、結果をメモする時間まで含めて考える。そのために投稿間隔を調整するのは、一つの選択肢だと思います。
再生数を「入口」と「見たあと」に分けて見る
再生数が少ないと、動画そのものが全部ダメだった気がしてしまいます。でも、そもそも表示されたのか、表示されても選ばれなかったのか、選ばれたあとに期待と違ったのかでは、見直す場所が変わります。
次の表は、当時の自分の数値分析の記録ではなく、今から見直す人向けに整理した確認の順番です。
| 確認する段階 | 見る材料 | 次の企画で考えること |
|---|---|---|
| 入口まで届いたか | インプレッション、流入元 | 誰のどんな用途に向けた動画かが明確か |
| 選んでもらえたか | インプレッションのクリック率、タイトルとサムネ | 聞ける音楽や場面が伝わるか |
| 見たあとも合っていたか | 視聴時間、視聴者維持率 | 入口で伝えた気分と実際の音楽が合うか |
YouTubeのクリック率に関する公式FAQでも、十分なデータがない段階で判断しないことや、流入元の違いを考慮することが案内されています。クリック率だけを見て、動画の良し悪しを決めるのは早い場合があります。
私が最初に経験したような数回、十数回という再生の段階では、少しの変化も大きく見えます。「昨日より増えたから、この方向が正解」とすぐ決めず、似た目的の動画を並べて見る。逆に、違う用途の動画まで一つの基準にそろえない。この二つを意識すると、数字に振り回される前に考える材料を残せます。
そして、次の一本で変える点を言葉にします。「もっと伸びる動画」では広すぎるので、「夜の作業用だと入口で分かる絵にする」など、確認できる仮説にする。本数を増やすことが、その仮説を試す機会になって初めて、次につながるのだと思います。
次の1本を作る前の確認
まず、見てもらいたい相手と場面を1つ決める。次に、タイトルとサムネで伝える内容を揃える。最後に、前の動画から変える点を書き残す。この順番なら、投稿が次の判断材料にもなります。
私の初バズには、再現できない要素もありました。成功の約束としてではなく、迷いながら試した一例として読んでもらえたら嬉しいです。
サムネと中身の合わせ方は、音楽動画の入口を整える記事で具体例をまとめています。当時、数字を見るたびに判断が揺れていた気持ちは、noteの振り返り(noteで近日公開)に書きました。
元になった体験は、YouTubeの初バズ回と、当時公開したnoteでも読めます。


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